就労継続支援A型事業所 株式会社メジャーサポートサービス 浜松事業所

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障がい者:一般就労は難しい?

仕事でミスが続いて居場所が無いと感じたり、人間関係で悩んでいる方、体調を崩してしまい休職を検討している方など、様々な方が「働く」ことについて悩んでいることと思います。

特に自閉症スペクトラム障がい(ASD)や発達障がいを抱え、仕事や日常生活での人間関係に悩む多くの方々の場合は、理解されにくい症状と戦いながら、自分の居場所を探すのは容易ではないと感じます。

障がい者雇用を積極的に行う企業や、興味を持つ企業も増えてきたように個人的には感じています。しかし、障がい者雇用の現状は、このような個人の悩みと切っても切り離せない関係にあります。

障がいのある人々に対する社会的理解や、職場での適切なサポートなどに関して、企業と福祉の協力が必要だと感じる場面もあります。

この記事では、障がい者雇用の現状と直面する課題、そしてそれに対する可能性について、就労継続支援A型事業所で職業支援員をしている、私の個人的な視点からお伝えできたらと思います。

この記事を読むことで、ご自身の悩みに対する理解を深め、将来に向け一歩踏み出すきっかけになれば幸いです。

障がい者雇用における現状と課題について、考えていきたいと思います。この記事では、特に自閉症スペクトラム障がい(ASD)や発達障がいを持つ人々が直面する難しさに焦点を当てます。

社会的理解の不足

障がいに対する認識不足

まず、障がい者雇用における大きな課題として、社会的理解の不足が挙げられます。多くの場合、自閉症スペクトラム障がいや発達障がいの特性を理解し、適切な支援を提供することは難しいと感じています。

社会的な理解の不足は、障がい者雇用における大きな壁の一つです。自閉症スペクトラム障がい(ASD)や発達障がいを持つ人々が直面する課題を考えるとき、障がいに対する一般的な認識の欠如が、職場での多くの問題の原因だと感じます。

障がい特性だけで判断

次に、障がいの理解を深めた人がやりがちなこととして、障がい特性だけに注目してしまうことです。

私も反省するところですが、その人の特性にばかり意識が向いてしまい、その人自身をしっかりと見てない場合があります。誰でもそうですが、人にはそれぞれ個性があります。これを無視してしまっては、個人の能力を最大限に活かすことができません。

こんな場面も・・・

一般的に、社会の多くの人々は障がいについての正確な知識が不足しています。障がいを持つ人々が抱える困難やニーズを理解せずに、彼らの行動を誤解したり、適切な支援を提供できなかったりすることがよくあります。

それに加え、その人がこれまでどのような経験をし、その結果、苦手に感じていることや課題、個性などを考慮することも必要です。

例えば、コミュニケーションに関する困難さを考えた場合、障がい特性だけではなく、それによる辛い経験や家庭環境などによる理解不足により、職場での誤解や孤立につながることがあります。

この理解の不足は、採用過程から始まります。障がいを持つ人々が求人に応募する際、雇用主や人事担当者が障がいについての知識が不足しているため、その能力や適性を正しく評価できない場合があります。

もちろん応募者に関する詳細情報などありませんので、手探りの中、採用を決定することもあります。これでは、企業側と応募者側の双方にとって望まない結果になってもおかしくはありません。

また、職場での適応においても、同僚や管理職からの適切な支援や理解が欠けていることがあります。障がいに関する適切な知識がないため、障がいを持つ同僚のニーズや挑戦を理解し支援する方法を知らなかったとしても不思議ではありません。

職場でのコミュニケーションの困難さ

次に、職場でのコミュニケーションの困難さがあります。コミュニケーションは、仕事をする上で不可欠ですが、これらの障がいを持つ人々にとっては特に難しい課題となります。コミュニケーション不足は誤解を生み、仕事のパフォーマンスや人間関係に影響します。結果的に職場での居場所を見つけることが難しくなります。

非言語コミュニケーションの解釈

コミュニケーションの困難さには、いくつかの側面があります。まず、非言語コミュニケーションの解釈に関する問題があります。ASDを持つ人々は、しばしば他人の表情や身体言語、声のトーンから意図を読み取ることが難しいと感じます。これにより、誤解が生じやすく、コミュニケーションが円滑に行われない場合があります。

直接的なコミュニケーション

また、直接的なコミュニケーションも気を付けるポイントの一つです。ASDを持つ人々は、言葉を直接的に受け取りやすい傾向があり、これが他人には突然や不適切と受け取られることがあります。その結果、彼らの発言が誤解されたり、職場での関係構築が難しくなったりします。

私も、戸惑う場面があったので共有します。ある方に修正箇所を伝えたところ、思った以上に深刻に受け止めてしまい、ひどく落ち込ませてしまった経験をしています。

今は「否定」という形ではなく「提案」という形で伝えることを意識しています。

環境の変化

さらに、新しい環境や変化に適応することの難しさも、コミュニケーションに影響を及ぼします。職場では新しいプロジェクト、異なるチームメンバーとの協力、日常的なルーチンの変化が頻繁にあります。ASDを持つ人々にとって、これらの変化はストレスの原因となり、コミュニケーション能力にさらなる負担をかけることがあります。

解決策として、職場におけるコミュニケーションのサポートと適応が重要になります。これには、同僚や管理者にASDや発達障害に関する教育を提供すること、コミュニケーションの際に明確で直接的な指示を用いること、そして変化が予想される場合は事前に適切なサポートと調整を行うことが含まれます。

また、ASDを持つ従業員に対して、彼らの特性に合わせてコミュニケーションスキルを強化するためのトレーニングやワークショップを提供することも有効です。

もちろん、お互いに障がい特性を理解した上で、相手を理解することがとても大切だと感じます。多少失敗した程度で諦めるのではなく、その都度反省して前を向けば良いのではないでしょうか。

適切な支援プログラムの不足

また、適切な職業訓練や支援プログラムの不足も問題です。就労を目指す障がい者に対して、彼らの能力に合わせた、実用的で有意義な訓練を提供する必要があります。しかし、現状ではこのようなプログラムが十分に提供されていないことが多いです。

障がい者の就労支援として、就労移行支援事業所や就労継続支援A型事業所、就労継続支援B型事業所などがあります。

就労移行支援事業所では様々な支援が行われていますが、それでもなお、多くの障がいを持つ人々が職場で直面する問題に完全に対応しているわけではありません。

就労継続支援A型事業所やB型事業所では、提供しているサービスと障がい者が希望するサービスにミスマッチが生じている可能性があります。

まとめ

障がい者雇用における現状と課題を改善するためには、社会全体での理解を深め、適切な支援と訓練を提供することが不可欠です。

もちろん「障がい特性を理解する」だけではなく、それを前提として個人としてお互いを理解することが最も大切です。

障がいを持つ人々も自らの能力を最大限に発揮し、職場で充実したキャリアを築けるような環境を作ることが、私たち社会の大きな責任です。

この記事を通じて、障がいを持つ方々が直面する課題と可能性について理解を深め、障がいを持つ人々が自分らしく職場で働くための手助けとなることを願っています。

職場での人間関係に悩み、居場所を見つけることが難しいと感じている方々にとって、この記事が一筋の光となり、前向きな一歩を踏み出す助けになれば幸いです。

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