「最近、お腹の調子が良くない」「気分がすぐれない日が続いている」——そんなふうに感じることはありませんか?
特に障がいをお持ちの方は、心の不安やストレスが続くことで、お腹の調子を崩しやすくなる方も少なくありません。
それを手助けするひとつの方法として、最近注目されているのがグルテンフリーの食生活です。小麦に含まれるグルテンを控えることで、腸の調子がよくなり、それにより、疲れやすさや気分の落ち込みもやわらぐ可能性があることがわかってきました。
今回は、簡単グルテンフリーパスタのレシピをはじめ、おすすめのグルテンフリー食品もご紹介します。
「お腹にも心にもやさしいグルテンフリー生活」──今日から一歩、始めてみませんか?

🍚今注目の「グルテンフリー」とは何か?
グルテンフリーとは?🍙
グルテンは、小麦・大麦・ライ麦に含まれるたんぱく質で、パンやパスタのモチモチ感を作る成分です。でも、人によっては体に合わず、グルテンが腸の炎症を引き起こしたり、栄養がうまく吸収できないなどの症状がでることがあります。
「グルテンフリー」とは、グルテンを使わない食事や食品のこと。現在では、小麦を使わないパンや麺も登場し、アレルギーのある方だけでなく、グルテンフリーは多くの人に知られるようになっています。なお、次のような症状のある方が取り入れることがあります。
最近では、研究段階ではありますが、腸の状態が、心の健康にも関係している可能性があることがわかってきました。特に障害のある方は、心に不安を抱えやすいため、腸内環境を整えることも大切かもしれません。
🔗農林水産省|グルテン関連の疾患とグルテンフリー

なぜ今、グルテンフリーが注目されているのか?🍘
私たちの毎日の食事には、小麦を使った食品がたくさんあります。パンやラーメン、うどん、パスタ、お菓子、実はビールも!などなど、小麦はとても身近な存在です。
ただ、グルテンが体に合わない場合があるということが、少しずつ知られるようになってきたため、体調がすぐれない方は、小麦を少しお休みする「グルテンフリー」が注目されています。
グルテンを控えることで、
- お腹の調子がよくなる
- 気分が落ち着くことがある
- よく眠れるようになる
- アレルギー反応が緩和されてるかも?

…といった変化を感じる方もいます。
心は腸内環境に影響されるという研究も出てきており、グルテンを控えることで気持ちが改善する可能性も秘めています。でも、パンもパスタも食べたい!という方は、すべてのグルテンを避けずに、週1~2回だけ食べる日にするなどご褒美を作るのでも良いと思います。できる範囲でやさしい食事を試してみませんか?
🍙進化するグルテンフリー食品たち
その前に、グルテンフリー食品の「添加物」
グルテンフリー食品の中は、食品添加物が無添加のものもあれば、中にはグルテンフリーによって損なわれた食感や味を補うための添加物が使われているものもあります。
個人の体質や摂取量にもよりますが、保存料や発色剤、人工甘味料、人工香料などの添加物は、腸内環境を悪化させる要因となることもあり、せっかくグルテンを抜いてもお腹が、、、なんていう時は、添加物が体に影響を及ぼしている可能性も。
今回は、グルテンフリーかつ、添加物が少ない、または無添加の食品をご紹介します。
体にやさしい食事選びの参考にしてください。

グルテンフリーのパン🍞
最近はスーパーでも米粉パンを見かけるようになりましたが、よく見ると小麦とのブレンドだったりして、完全にグルテンフリーのパンは意外と少ないんです。
グルテンフリーのパンは、米粉やタピオカ粉、トウモロコシ粉などで作られ、小麦のグルテンがないため、ふくらみや弾力が出にくく、食感や味を考えると、完全にグルテンフリーのパンは難しいという背景があります。
でも今は、食品開発の進化で、美味しさにもこだわった完全グルテンフリーのパンが、お取り寄せできるようになってきました!一度試してみるのも◎。
<おすすめの完全グルテンフリーお取り寄せ米粉パン>
- 🔗サンテカフェまる グルテンフリーだけでなく、乳製品も動物性食品も不使用の優しいビーガンパンとスイーツ。
- 🔗ハッチビーの「こめもっち」 こちらもグルテンフリーだけでなく、ビーガンのパンです。まあるいパンが可愛らしい!

おすすめのグルテンフリーパスタ🍝
グルテンフリーパスタは、小麦の代わりに米粉やとうもろこし粉などで作られています。
小麦のパスタに比べて少しコシが弱めですが、最近は食感や味の改良が進み、美味しい商品も増えています。おすすめはこちら!
- 🔗アルチェネロ「有機グルテンフリー・スパゲティ」
イタリア産有機とうもろこしと有機米を使ったオーガニックスパゲティ。添加物も、完全不使用です。 - 🔗小林生麺株式会社「マイヌードル 無添加グルテンフリースパゲティー」
愛知県産米粉ととうもろこし粉を使用したもちもちパスタ。添加物は完全不使用、且つアレルゲンフリー。茹で時間2分という手軽さも◎! - 🔗トップバリュ「やさしごはん ディズニー おこめでつくったフェットチーネ風」
フィットチーネ風の米粉パスタ。しこしこした歯触りが実現しています。茹で時間3分!少し添加物があるので気にされる方はご注意を。
<ポイント💡グルテンフリーパスタは、ゆでた後に洗うと美味しく食べられる!>
米粉やとうもろこし粉で作られたグルテンフリーパスタは、ゆで汁がとろみを持ちやすく、時間が経つとべたつきやすいので、ゆで上がった後に冷水またはぬるま湯で軽く洗うことで、グッとおいしさがアップ!ぜひお試しください!

そのほか手軽に試せる!市販のおすすめグルテンフリー食品🧋
ラーメンにもパスタにもなる、その名も「スーパー麺」!🍜
国産玄米100パーセントで作られた、パスタのようなラーメンのような、焼きそばのような麺「スーパー麺」。
玄米が主原料ということで、食物繊維やマグネシウム、鉄分も通常の米粉の食品より多く含み、茹で時間も、細麺は60秒、平打麺90秒で、レンジでもOKで。
グルテンフリー、アレルゲンフリー、添加物無添加という3拍子揃って、まさに障害のある方のグルテンフリー生活にぴったり!一度試してみては?
手に入りやすいグルテンフリーおやつ🍪
スイーツを選ぶなら、洋菓子より和菓子の方がグルテンフリーなものが多め。そんな中でも、下に紹介するスイーツはグルテンフリー&手軽に買えるので、ちょっとしたおやつにもぴったりです!
- 🔗hokka「無添加小さな米蜜ビスケット おこめのチカラ!」グルテンフリー、アレルゲンフリー添加物無添加という素晴らしさ。糀甘酒や発酵ライスミルク、塩糀などの発酵食品から生まれる自然な甘みで、腸にも優しい!
- 🔗ルコラ 「グルテンフリー 国産米粉フィナンシェ プレーン 」米粉や国産大豆粉などを使用。添加物無添加のシンプルな原材料が特徴です。甘味もてんさい糖など自然由来のものを使用しています。一部のナチュラルローソンでも販売中。
- 🔗ファミリーマート「塩豆大福」富良野産赤えんどう豆が生地に、あんこは北海道産小豆を使用し、ほろっとした甘みです。添加物も少なく、体にも優しい!
そして、ポテトチップスは、実はほとんどがグルテンフリー!ただし、フレーバーによってはそのフレーバーに小麦や添加物が使われていることもあるので、なるべくシンプルな「うすしお味」などを選ぶのがおすすめです。
<ちょっといい話💡>カルビーでは、ポテトチップス製造時に作られてしまう可能性のあるアクリルアミド(高温加熱で自然にできる物質)の量を減らす工夫に取り組んでいます。また、食品添加物の使用を極力控えるなど、消費者の健康と安全に配慮した製品開発を進めています。

グルテンフリー食品は、自然食品系の通販サイトでも豊富な種類!
特にネット通販は、移動が難しい障がいのある方にとって非常に便利です。グルテンフリー食品は、
iHerbやAmazonを活用すれば、無理なく自宅でグルテンフリー生活を継続できます。
- iHerb(Pasta&Noodles)では、グルテンフリーのマカロニ・シリアルが豊富です。海外のサイトですが、国内サイトと同じように日本でも利用することができます。

すごいぞSoup Stock Tokyo!ユニバーサルデザインフードでグルテンフリー!
最近では、障がいのある方や高齢者に配慮した「ユニバーサルデザインフード(※)」の中にも、グルテンフリーの食品が発売されるようになってきました。
そんな中、「Soup Stock Tokyo」では、グルテンフリーメニューの中で、さらにユニバーサルデザインフードの「🔗イタリア産トマトのミネストローネ」が発売されています。
また、Soup Stock Tokyoのグルテンフリー対応メニューや、食べやすさ配慮食(ユニバーサルデザインフード)は、以下のリンクをご覧ください。
※ユニバーサルデザインフードとは、障がいなどでうまく噛めない、飲み込む力が弱いなどがあっても、食べやすく開発された食品のこと。詳しくはこちら🔗日本介護食品協議会「わかるUFD」
🍞就労継続支援B型事業所で作られる「グルテンフリー」のパン
実は、「就労継続支援B型事業所」(障がいのある方が働きながら支援を受けられる福祉サービス)でも、グルテンフリーのパンとスイーツなどの製造・販売をおこなっている事業所がありますので、ご紹介します!
ノウフクカフェ(東京都練馬区/B型事業所)
🔗NPO法人たしざん(🔗たしざん福祉作業所 大泉学園駅前)が運営する「🔗グルテンフリー専門店・ノウフクカフェ」では、障がいのある方々が、完全無農薬の米粉を使ったグルテンフリーのパンやシフォンケーキ、クッキーを、心を込めて手作りしています。食品添加物を使わず、有機素材にもこだわった、体にやさしいおいしさです。
厨房では、利用者さんたちがそれぞれの役割を分担しながら、協力してパン作りに取り組んでいます。
また、同じ作業所にある畑で育てた自然栽培の野菜を生地に練りこんだ野菜パンや野菜クッキーも大人気。素材の味わいを大切にした、やさしい風味が特徴です。

🔗通販も行われているので、一度利用してみては?
🍝5分で完成!障がい者の方にも簡単!グルテンフリーパスタレシピ
今回は電子レンジで作れる「グルテンフリー・ほうれんそうとツナの和風パスタ」をご紹介します!
このレシピは、電子レンジと耐熱容器だけで作れるよう工夫しています。火や包丁を使わないので、手や指が動かしにくい方や、視覚に不安のある方でも安心して調理できます。介助する方もサポートしやすく、リハビリや就労支援の場でも役立ちます。
【手順1】使う材料と道具🥣
<グルテンフリー・ほうれんそうとツナの和風パスタの作り方>
材料(1人分):
- グルテンフリーパスタ:80g(3分ゆでタイプ推奨)
- オリーブオイル:大さじ1
- ツナ缶:1缶(オイルを少し取り除く)
- 冷凍ほうれん草:ひとつかみ
- 醤油:小さじ1
- 塩こしょう:少々

必要な道具:
- 電子レンジ
- 深めの耐熱容器(または電子レンジ対応パスタ容器)
【手順2】 作ってみよう!(電子レンジ調理OK)
- 耐熱容器にパスタがしっかり浸かる程度の水とパスタを入れ、電子レンジ600Wで3~4分加熱。(少し硬めがおすすめですが、硬すぎる場合はプラス20秒ずつ加熱して様子を見てください。)
- パスタを取り出し、冷水でさっと洗ってぬめりを取る。
- ツナと冷凍ほうれん草を一緒に入れ、再度1分温める。
- オリーブオイル・醤油・塩こしょうを加えて混ぜたら完成!

火を使わずあっという間に作れて、料理にハードルを感じる方や障がいのある方でも気軽にチャレンジできます!
【まとめ】グルテンフリーで心とお腹にやさしい毎日を
グルテンフリーの食事は、今や一時的なブームではなく、心と体の健康をサポートする新しい食習慣として、世界中で注目されています。
とはいえ、私たちの生活には小麦を使った食品があふれていて、すべてを避けるのは簡単なことではありません。でも最近では、手軽に取り入れられるグルテンフリーの食品が増え、おいしく楽しめるようになってきました。
特に、障がいのある方は日々、体や心のことで不安を抱えたり、疲れやすく体調を崩しがちですが、グルテンを控えることで腸内環境を整い、体調が良くなる可能性もあります。
無理をせず、まずはいつもの買い物で、グルテンフリーの食品に少し目を向けてみる――そんな小さな一歩でも、体や心が喜ぶかもしれません。
ほっとする食事で、おなかと心をやさしくいたわってみませんか?