こんにちは。
メジャーサポートサービス浜松事業所で在宅勤務をしている車いすユーザーのYです。
年末が近づくと、会社員にとっての一大イベント「年末調整」の時期ですね。
生命保険料控除や扶養控除など、さまざまな控除がありますが、
ご自身やご家族に障がいのある方がいる場合は、「障害者控除」を申請することで税金の負担を軽くできるかもしれません。
今回はその中でも、「障害者控除」について、やさしく解説します🌼
🧾 年末調整って何?
年末調整とは、1年間に給与から引かれた税金(所得税)を年末にまとめて調整する手続きのことです。
毎月の給与からは「源泉徴収」として税金が引かれていますが、実際に払うべき税額は人によって異なります。
たとえば次のような場合に金額が変わります👇
年末調整を行うことで、払いすぎた税金が戻ったり、不足分が調整されたりします。

🏢 年末調整の対象者は?
- 👔 会社員、パート、アルバイトなどの給与所得者
- 📅 年末までにその会社で勤務している人
💡自営業・フリーランスの方は「確定申告」で自分で手続きを行います。
📄 年末調整で使う主な書類
| 書類名 | 内容 |
| 🧾 扶養控除等(異動)申告書 | 扶養家族がいる場合に記入 |
| 🏠 保険料控除申告書 | 生命保険・地震保険などを支払った場合に記入 |
| ♿ 障害者控除申告書 | 本人・家族に障がいがある場合に記入 |
♿ 障害者控除について
💡障害者控除とは?
「障害者控除(しょうがいしゃこうじょ)」とは、
本人や家族に障がいがある場合に、
生活上の負担を考慮して税金を少なくしてもらえる制度です。
所得税や住民税の計算のときに、一定額を差し引いてくれることで、
結果として手取り額が増える仕組みです。

👩🦽対象になる人は?
次のいずれかに当てはまると、障害者控除を受けられます。
| 区分 | 該当する人 |
|---|---|
| 障害者 | 身体障害者手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳を持っている人など |
| 特別障害者 | 重度の障がいがある人(例:手帳の等級が1級や2級など)、 または常に介護を受けている人 |
| 同居特別障害者 | 上記の「特別障害者」と同居している家族を扶養している人 |
📝 特別障害者についてもう少し詳しく..
障害者のうち、次の特に重度の障害のある方
- 身体障害者手帳に身体上の障害の程度が一級又は二級と記載されている方
- 精神障害者保健福祉手帳に障害等級が一級と記載されている方
- 重度の知的障害者と判定された方
- いつも病床にいて、複雑な介護を受けなければならない方 など
📚 参考:国税庁:特別障害者
💰控除額はいくらになるの?(2025年現在)
| 区分 | 所得税の控除額 | 住民税の控除額 |
|---|---|---|
| 障害者 | 27万円 | 26万円 |
| 特別障害者 | 40万円 | 30万円 |
| 同居特別障害者 | 75万円 | 53万円 |
たとえば、「特別障がい者」に該当する場合、所得税の対象金額が40万円少なくなるので、支払う税金も減ります。
📚 参考:
📝年末調整での申請方法
勤務先で行われる年末調整の際に申請します。
使用するのは 「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」 です。
✅ 記入のポイント
- 「障害者・寡婦・ひとり親又は勤労学生」欄で該当者をチェック
- 対象者の氏名・続柄・生年月日を記入
- 障害区分(一般/特別/同居特別)を明記
- 手帳の種類・交付年月日・同居の有無を記入
📚 用意しておくと安心な書類
- 身体障害者手帳/療育手帳/精神障害者保健福祉手帳
- 市町村が発行する「障害者控除対象者認定書」
(65歳以上で手帳を持っていない場合など)
⏰ 申告を忘れた場合
年末調整で申請し忘れても大丈夫!
翌年の確定申告(還付申告)で申請すれば、納めすぎた税金を払い戻ししてもらえます。
💡ポイント:還付申告は5年間さかのぼって申請可能です。
❓よくある質問(Q&A)

Q1. 「障害者控除対象者認定書」はどこで発行されますか?
A. お住まいの市区町村の福祉課で発行されます。65歳以上で手帳がない場合に申請可能です。
Q2. 会社に障害者手帳を提出する必要はありますか?
A. 提出義務はありませんが、勤務先が確認のために提示を求める場合があります。
個人情報が気になる場合は、必要箇所のみ提示すると安心です。
Q3. 家族が障がい者の場合も控除を受けられますか?
A. 受けられます。
配偶者や扶養家族が障害者であれば、あなたが控除を受けることができます。
同居している場合は「同居特別障害者」として控除額が増えます。
Q4. パートやアルバイトでも申請できますか?
A. 年末調整がある職場なら申請可能。
ない場合でも確定申告で控除を受けられます。
Q5. 住民税にも自動で反映されますか?
A. はい。
年末調整や確定申告で申請すれば、その情報が自治体に共有され、翌年度の住民税にも反映されます。
Q6. 手帳の更新を忘れていたら?
A. 有効期限切れの手帳は対象外となることがあります。
早めの更新をおすすめします。事情がある場合は税務署に相談を。
Q1. 手帳を申請中でも控除を受けられる?
A. 年末時点で手帳が交付されていればOK。申請中の場合は、翌年の確定申告で控除を申請できます。
🌿まとめ
「障害者控除」は、生活の負担を考慮して税金の負担を軽くできる大切な制度です。
控除額も大きいため、申請を忘れると損してしまうことも。
年末調整のときには「扶養控除等申告書」の障害者欄をチェックし、
必要書類を早めに準備しておきましょう。
わからない点があれば、勤務先の担当者や税務署に相談を。
節税のチャンスを上手に活かして、安心して新年を迎えましょう🍀


