「コーチング」って何!?精神障がいを持つ私でも受けていいの?

「コーチング」って何!?精神障がいを持つ私でも受けていいの? コラム

こんにちは。
在宅でA型事業所の仕事をしながら、日々、自分の心と体と向き合っているKです。

最近、「コーチング」っていう言葉をよく目にするようになりました。
「前向きになれるよ」とか、「人生が変わった」なんて声もあって、ちょっと気になる存在です。

でも、同時に私は思うんです。
「心がまだ回復の途中の人が、いきなりコーチングを受けるのって、本当に大丈夫なのかな?」と。

今回の記事は、そうしたモヤモヤを感じている私と同じような立場の方に向けて、
「今の自分がまず何を優先すべきか」を一緒に考えてみるための内容です。


コーチングって、どんなもの?

私のイメージでは、コーチングって「目標に向かって背中を押してくれる」サポートのようなものです。
コーチの人は、アドバイスをするというよりも、「どうしたいか」を引き出してくれる存在。

でもそれって、ある程度元気がある人向けなんじゃないかと私は感じました。

コーチングとカウンセリングの違いって?

まずは、よく比べられる「カウンセリング」との違いを、私なりにまとめてみました。

カウンセリングコーチング
目的心の傷や悩みを癒す目標に向かって行動を後押しする
向いている人不安やうつ、過去のつらい体験がある人何か始めたい、前進したいと思っている人
支援の方法話を聞いてもらい、心を整理する質問を通して、自分の気持ちや答えを引き出す
サポートのあり方支えてもらう、寄り添ってもらう並走してもらう、背中をそっと押してもらう

つまり、カウンセリングは「心を休めたい時」、
コーチングは「これからのことを考えたい時」に向いていると、私は感じました。

ただし、これはあくまで一般的な傾向で、両方が重なる部分もあります。
実際、カウンセラーさんの中にはコーチング的な関わり方をしてくれる方もいるそうです。


まず大切にしたいのは「通院」と「カウンセリング」

私自身、心の調子を崩した時、いちばん助けになったのは「病院の先生」と「カウンセラーさん」でした。
焦る気持ちがあっても、何よりもまず、

・心身の健康を回復すること
・安定した生活リズムを整えること

が土台になると、私は実感しています。

 コーチングを受ける前に、まずは主治医やカウンセラーに相談する。
これは、とても大事なステップです。

「本当に今の自分がコーチングを受けても大丈夫か?」
「心の状態的に負担にならないか?」
──こうした判断は、自分だけでは難しいときもありますよね。

だからこそ、専門家の視点で見てもらうことは、安心して前に進むための準備でもあると思います。


なぜ、いきなりコーチングを受けるのはおすすめしないの?

最近は、SNSやネットで簡単にコーチングの案内を見つけられるようになりました。 でもその分、次のようなリスクもあるようです。

❗ 心が不安定なときにコーチングを受けるリスク

  • プレッシャーがかかって、逆に苦しくなる
     「何がしたい?」「どうなりたい?」と聞かれても、心が疲れている時は答えが出せません。
     無理に考えようとすると、自分を責めてしまうことも…。
  • 資格のない人でも「コーチ」と名乗れてしまう現状
     国家資格ではないため、知識や倫理に差があり、「高額な契約」や「依存を生む関わり」が問題になることも。
  • 「変わらなきゃ」が自分を追い詰めることも
     本来は寄り添いのはずが、「変わらなきゃ意味がない」と感じて、今の自分を否定してしまう危険もあります。

それでも、心が整ってきたら「選択肢のひとつ」として

私は、コーチングそのものを否定しているわけではありません。
心の状態が安定してきて、「これからの目標をゆっくり考えてみたい」と思えた時には、
コーチングは前向きなヒントになる可能性があるとも思っています。

でもそれは、
🌿 まずは自分の心身の土台を整えることが最優先であり、
🌿 その上で医師やカウンセラーと相談しながら慎重に考えるものだと、私は思います。


🌿おわりに:自分の歩幅で、焦らずに

「変わりたい」と思う気持ちは、とても素敵なことです。
でも、その前に「まずは今の自分をいたわること」も同じくらい大切。

もしこの記事を読んで、
「ちょっと疲れているかも…」と感じたら、
まずは深呼吸して、主治医や信頼できる人にその気持ちを伝えてみてくださいね。

一歩ずつ、自分のペースで。
焦らなくても、ちゃんと前に進める日がきっと来ます。