【体験談】退職代行を1年で3回使った私が語る想定外の「落とし穴」

【体験談】退職代行を1年で3回使った私が語る想定外の「落とし穴」 コラム

こんにちは。

精神障がいを抱えながら、現在はA型事業所で在宅勤務という形で働いているKです。

今でこそ、支援を受けながらなんとか生活を維持していますが、6〜7年前の私は、就労の場面で何度もつまずき、ある年には1年間で3回も退職代行を使う(または使おうとする)経験をしました。

当時の私にとって退職代行は、まさにその場を生き延びるための手段でした。
でも今振り返ると、「逃げることが常態化していた」「代行サービスに依存しつつあった」自分の危うさにも気づきます。

この記事では、その3回の体験を通して感じた、退職代行のメリット、限界、危険性をすべて正直に書いてみます。
同じように苦しんでいる誰かの、判断材料のひとつになれたら幸いです。


退職代行とは? その役割と背景

退職代行は、本人に代わって会社に「退職の意思」を伝えてくれるサービスです。
自分で「辞めます」と言うのが難しい場合に、第三者が間に入って連絡や手続きを進めてくれる仕組みです。

中には弁護士が運営する法対応可能なものもありますが、多くは一般の民間企業が運営しており、料金も内容もサービスによってまちまちです。

精神的に追い詰められているとき、特に職場でのハラスメントや過重なプレッシャーに苦しんでいる場合、「自分ではもう動けない」という人の命綱になることもあります。

非弁行為(弁護士法違反)について

しかし、退職代行サービスの選択には注意が必要です。特に、非弁行為(弁護士法違反)に関しても考慮しなければなりません。
退職代行サービスの中には、法的なアドバイスや交渉を代行できない業者もあります。このような業者が、法律に反して退職手続きを行う場合、それは非弁行為となり、違法行為に該当します。
非弁行為とは、弁護士資格を持たない者が、弁護士の仕事である法律相談や代理業務を行うことです。退職代行業者が弁護士でない場合、法的アドバイスや交渉は許されていません。
もしそのような業者に頼んでしまうと、後々トラブルに巻き込まれる可能性が高くなります。弁護士提携のある業者を選ぶことが、最も安全な選択です。


私が退職代行を使った3つのケース

■ 1回目:人間関係とハラスメントから逃げるように

最初に退職代行を使ったのは、正社員として働いていた企業でした。
人間関係がうまくいかず、上司からの叱責や無視、陰口などが続き、次第に朝起きることすらできなくなりました。

「辞めたい」と思っても、当時の私にとって職場に連絡を入れること自体が恐怖でしかなく、何度もスマホを持ったまま涙が出ました。

ネットで見つけた退職代行に申し込み、会社への連絡や書類手続きまで全部代行してもらいました。
職場の誰とも言葉を交わすことなく退職でき、とにかくほっとしたのを覚えています。


■ 2回目:入社初日に「怖い」と感じ、数日で再び

次の職場はアルバイトでしたが、1日目で「ここは無理だ」と直感的に思ってしまいました。
圧の強いスタッフたち、強い言葉のマニュアル指導、誰とも話せない孤独感。

帰宅してすぐ、「怖い」「合わない」「無理だ」と感じてしまい、そのまま2日目以降は出勤できませんでした。
自力で連絡する気力もなく、再び退職代行を使いました

たった数日で辞めるのに代行を使うことに、多少の罪悪感はありました。
でも、「もう二度と関わりたくない」という思いが勝っていました。


■ 3回目:すぐに次の職場へ。でも今度は“失敗”

2回目のあと、なんとか「働かなきゃ」と思い、すぐにまた別の仕事を見つけました。
でもやはり環境に馴染めず、心は限界に。

このときも迷わず「退職代行に頼ろう」と考え、今度は格安の代行サービスに申し込みました。
しかし、ここで問題が発生します。

この業者は、「本人が直接辞める手続きをすることが前提」で、
・連絡は一切代行しない
・退職届のテンプレートだけ渡される
・書類の書き方だけ教える
というスタイルだったのです。

「これなら自分でやるのと同じじゃないか」と思いながらも、もう後には引けず、結局何の行動も起こせず、料金だけ支払って何も解決しないまま終わった――これが私の3回目の「退職代行」体験です。


退職代行の良い面と、使ってわかった助けられた実感

1回目・2回目において、退職代行に本当に救われたのは間違いありません。

  • 自分で連絡できないほど精神的に弱っていた
  • 会社と関わらずに済むという安心感
  • 何か問題が起きたら代行業者が相談に乗ってくれるという安心感

こうした支えがなければ、私はもっと精神的に悪化していたかもしれません。

退職代行は「逃げ」ではなく、「生き延びるための方法」でもあると、今でも思っています。


でも、そこに潜む「依存」という危うさ

問題は、「また退職代行でなんとかなる」という思考が習慣のように身についてしまったことでした。

3回目のとき、私はなんの迷いもなく代行を探し、選んだ業者の質も見極められず、「申し込めば解決する」と錯覚していました。

結果、何も解決せず、お金だけが消え、自分自身への自己嫌悪と無力感が残りました。

繰り返すうちに、

  • 働くことへの恐怖
  • 他者とのコミュニケーションへの不安
  • 「どうせ私はどこでも無理」という思い込み
    がどんどん深まっていったのです。

今、退職代行とどう向き合っているか

現在の私は、在宅で支援付きの働き方を選んでいます。
「続けられる仕事」と「安心できる環境」の大切さを実感しています。

退職代行を使ったことは、後悔していません。
むしろ、当時の私にとっては必要な「避難手段」だったと思っています。

でも、「退職代行があればまた何とかなる」という気持ちが、逆に自分を弱くしていったのも事実です。
そのことには、3回目の失敗を通じてやっと気づきました。


これから使おうと考えているあなたへ

もし今、退職代行を使おうとしているあなたがいるなら――

まず、自分を責めないでください。
自力で辞められない状況にあること、それ自体がすでに限界を示しています。

でも、どうか一度、冷静に考えてみてください。

  • 本当にその代行業者は信頼できるか?
  • サービス内容は明確か?「連絡を代行する」のか、「書類だけ教える」のか?
  • 弁護士対応が必要なケースではないか?
  • 退職代行の後の「次の一歩」を考えられる支援が、あなたの近くにあるか?

まとめ

私は1年のうちに3回、退職代行に頼りました。
それは、「逃げ」ではなく、「なんとか生きるための選択」だったと思っています。

でも、「逃げ方」ばかりが身について、「生き方」を見失っていたのも確かです。

退職代行は、正しく使えばあなたを助けてくれる手段です。
でも、それを繰り返すことで自分を責めたり、自信を削ることにならないように、次のステップに進む準備も大切です。

あなたがどんな道を選んでも、少しずつ自分の力で立ち上がれるような、そんな力を育んでいけますように。

最後に…

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【徹底比較】退職代行のおすすめ人気ランキング【2025年5月】

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記事の主な内容

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