自分らしく、美しく!障がいのある方のためのメイク工夫ガイド

自分らしく、美しく!障がいのある方のためのメイク工夫ガイド コラム

こんにちは、メジャーサポートサービスで在宅勤務している車いすユーザーのYです。

障がいがあっても、ファッションやメイクを楽しみたい!そう感じている女性はたくさんいます。でも、「うまくできない」「道具が使いづらい」と悩んでいませんか?
私自身、四肢に麻痺があるため上手くメイクが出来ずに悩んでいた時期があり、化粧する事を諦めていました。でも推しに出会い、少しでも綺麗に見られたいと少しづつファッションやメイクを覚えるようになりました。

ここでは、体の状態や状況に合わせたメイク方法や工夫をご紹介します。自分らしさを大切にしながら、無理なく楽しめるメイクのヒントをお届けします。

手や腕に障がいがある方(麻痺、震え、筋力の低下など)

工夫ポイント:

  • 持ちやすい道具を使う
    • 太めのグリップ付きブラシ
    • ペン型のリップやアイライナー
    • スポンジやパフをマジックハンドなどに固定する
    • 化粧水など蓋が開けづらいものは、別売りのポンプ式をつける
    • クリームも蓋が開けづらいものは、押すと1回分出てくる別売りの容器に変える
  • 片手で使えるメイク用品
    • クッションファンデーション(片手で押すだけでOK)
    • スティックタイプのチークやファンデ(直接肌に塗れる)
    • ロールオンタイプの香水やグロス
  • ミラーの固定
    • 卓上ミラーをしっかり固定し、手を使わずに顔全体が見えるようにする

手や腕に障がいがある方(麻痺・筋力低下・震えなど)向けの道具

目的おすすめ道具特徴
ファンデーションクッションファンデ軽く押すだけで使える。パフが一体型。片手でも使いやすい。
フェイスパウダーブレストパウダー
ルースパウダー
固形タイプだと粉が飛び散ることがない。
粉タイプの場合、ブラシと一体型になったものもある。
チーク・ハイライトスティックチーク
マルチスティック
顔に直接塗って指でなじませるだけ。ブラシ不要。
アイシャドウ指で塗れるクリームタイプ
スティックタイプ
クリームタイプは、指でポンポンと塗れる。パウダーより飛び散らず扱いやすい。
スティックタイプは、まぶたの塗りたい箇所つけ指でぼかす事ができる。
眉メイク太めのアイブロウペンシル握りやすく、失敗しにくい。ペン型で安定感あり。
アイラインフェルトペンタイプのリキッドライナー
ペンシル型アイライナー
フェルトペンタイプはペンのように描けてにじみにくい。手の震えに強い。
ペンシル型は太目のタイプを選ぶとよい。(シリコングリップアタッチメントを使うのもおすすめ)
リップリップクレヨン
色付きリップ
太めで塗りやすく、はみ出しにくい。乾燥も防げる。
道具の補助自助具・アシストホルダーブラシやペンを固定して使う道具。握れない人向け。

視覚に障がいがある方(弱視、全盲)

工夫ポイント:

  • 触覚とルーティンを活用
    • 指先で顔の骨格を感じながらメイクする
    • 手順を毎回同じにして、安心して習慣化する
  • 音声ガイドつきメイクアプリや製品
    • スマートフォンの読み上げ機能を使ってメイクアドバイスを得る
  • 容器の形や手触りで区別
    • ゴムバンドやシールで、製品ごとに触って区別しやすくする

 視覚に障がいがある方(弱視・全盲)向けの道具

目的おすすめ道具特徴
全体のベースメイクスティックファンデーション
クッションファンデ
スティックファンデーションは、顔に線を引くように塗って、指でなじませるだけ。
クッションファンデは、厚塗り感が苦手な方にはおすすめ(ただ開ける手間が2回あるのと、パフにつきすぎる恐れがあるため、慣れが必要)
フェイスパウダーブレストパウダー(固形)粉が飛び散ることがない。
色がついてない(クリアタイプ)を選択する方が良い。
チーククリームチーク(指で塗る)指で輪郭を触りながら塗れるので位置を把握しやすい。
アイシャドウクリームタイプまぶたにポンポンとつけ指でぼかすことができる。
リップ色付きリップバームズレても自然に見える色で安心して使える。
道具の区別点字シール / 凸マークシール容器に触れて中身を見分けるための工夫。
手順確認音声読み上げ対応スマホアプリメイク手順を読み上げたり、音声で確認できる。

 発達障がい・知的障がいのある方

工夫ポイント:

  • 手順をシンプルに
    • 「ファンデ → チーク → 眉毛 → リップ」など、工程を少なくする
  • 動画やイラストで説明
    • 視覚的に理解しやすいメイク手順書を作る(1ステップごとに写真付きなど)
  • 色選びは少なめに固定
    • 似合う色をいくつか決めておき、毎回迷わず選べるようにする

発達障がい・知的障がいのある方に向けた道具

目的おすすめ道具特徴
全体の時短オールインワンパレット(顔全体用)ファンデ・チーク・シャドウが1つにまとまっていて迷わない。
視覚で確認カラーガイド付きブラシセットブラシの色や番号で用途を覚えやすい。
リップティントリップ食べても落ちにくく、塗り直しが少なくて済む。
手順説明イラスト付き手順書メイクの順番や使い方が一目でわかる。

 全体におすすめの補助道具

アイテム用途・特徴
卓上ミラー(角度調節可能)両手が使えなくても顔全体が見える
照明付きミラー明るく見やすくなり、失敗が減る
メイク用グローブ手が震える場合の滑り止め補助
ハンズフリードライヤースタンドドライヤーを机などに固定でき、角度調整もできる

バリアフリー対応のメイク道具は、障がいのある方や高齢者が使いやすいように工夫された化粧品・道具です。現在は、国内外のブランドで少しずつ対応が進んでいます。以下に、使いやすさ・安全性・手軽さに配慮されたおすすめのバリアフリー対応メイク道具と、購入のヒントをまとめました。

 バリアフリー対応のおすすめ

✅ 資生堂

「ライフクオリティメイクアップ(LQM)」

  • 対象:あざ・やけど・白斑・がん治療の副作用などで肌に悩みがある方向け
  • 特徴
    • カバー力の高いファンデーション
    • 肌にやさしい処方
    • 使用方法のサポートが丁寧(オンライン相談あり)
  • ▶ 公式サイト:資生堂 ライフクオリティメイクアップ

「ライフクオリティ ビューティーセミナー」

  • 視覚障がい者の方にメイク方法のガイドラインセミナーや、障がいをお持ちの方に身だしなみ講座を行っています

購入できる場所・探し方

  • Amazon / 楽天市場
    • キーワード例:「ユニバーサルデザイン メイク」「介護 メイク道具」「片手 メイク用品」
  • 資生堂・オルビス・カネボウなどの公式サイト
    • 障がいや病気に配慮したシリーズが掲載されていることがあります
    • 問い合わせ窓口などで相談できることがあります
  • 福祉用具専門店・介護ショップ
    • メイク支援アイテムや手の機能を補助する道具も取り扱いあり
  • 美容福祉団体・NPO
    • 出張メイクサポートや、バリアフリーメイクの体験会を実施していることも
Y
Y

100円均一や300円均一などでも代用できるものもありますので、是非探してみてください

💡 ワンポイント:あなたに合ったメイク道具を見つけるコツ

  • どの動作が難しいか」を基準に選ぶ(握る、開ける、まっすぐ描くなど)
  • 何を自分でできるようになりたいか」を考えて、段階的に道具を揃える
  • 自助具(補助器具)と一般の化粧品を組み合わせるのもおすすめです

 メイクサポートを受けたい場合

  • ヘルパーさんや家族にお願いする場合
    • 本人の好みやこだわり(色、濃さ、好きな雰囲気)を尊重し、相談しながら行う
  • 美容福祉のプロによるサポート
    • 一部の地域では、福祉美容師介護美容士が訪問してメイクや身だしなみのサポートをしてくれます

メイクを楽しむために

  • 自分の好きな色・スタイルを見つけることが大事
  • 完璧にできなくても「今日はこれでOK!」という気持ちが大切
  • メイクは「美しさ」だけでなく「気分」や「自信」にもつながります

まとめ

できないことに目を向けるより、「どうやったら楽しめるか」を一緒に考えていきましょう。
大切なのは、自分がワクワクできること自分らしさを大事にすること
メイクを通して、今日の自分にちょっとした自信をプラスしてみましょう。