特例子会社とは?A型事業所からのステップアップに向けて考えたい就労の選択肢

特例子会社とは?A型事業所からのステップアップに向けて考えたい就労の選択肢 就労について

A型事業所を利用していると、一般就労を目指す中で「特例子会社」という言葉を目にすることがあります。特に、求人票の「特例子会社」という項目を見て、「普通の会社とどう違うの?」「働きやすいのかな?」と感じる方も多いでしょう。

障害者の就労には、主に以下の4つの形があります。

  • 特例子会社
  • 一般企業(オープン就労)
  • 一般企業(クローズ就労)
  • 就労継続支援A型・B型事業所

ここでは、A型事業所からのステップアップを考えている方に向けて、特例子会社とは何か、一般企業との違い、そして就職を考える上でのポイントをご紹介致します。

特例子会社とは?

仕組みと特徴

特例子会社とは、親会社(大きな企業)が障害者雇用を進めるために作った子会社のことです。たとえば「○○株式会社」のグループ会社として「○○特例子会社」という形で運営されることが多いです。

項目内容
雇用形態一般企業と同じ「雇用契約」。給料も労働基準法に基づく
目的親会社の障害者雇用率を達成するための就労機会をつくる
働く環境障害に配慮した職場。支援員やジョブコーチがいることも多い
主な仕事軽作業、データ入力、清掃、製品検査、仕分けなど

静岡県の特例子会社の企業例

A型事業所からステップアップを考える際、実際の特例子会社の例を見るとイメージがしやすくなります。静岡県内には、以下のような特例子会社があります。

会社名親会社所在地特徴主な業務内容
しずぎんハートフル株式会社しずおかフィナンシャルグループ(静岡銀行グループ)100%出資静岡県静岡市「誰もが自分らしく働ける職場づくり」を掲げている銀行業務のサポート、軽作業、事務補助など
ヤマハモーターMIRAI株式会社ヤマハ発動機株式会社静岡県磐田市段階的に働ける業務内容が整っており、障害のある方が安心して仕事を経験できるオフィスサポート、清掃、封入作業など
株式会社スズキ・サポートスズキ株式会社静岡県浜松市清掃・文具管理・メール配布・農業等、多様な業務を通じて障がいのある方の就労を支援清掃業務、事務作業(文具管理・メール仕分け等)、農業事業など

特例子会社は、障害の特性に応じた配慮が行き届いた職場で、安心して働きながら段階的にスキルやキャリアを伸ばすことができる点が魅力です。
また、特例子会社は親会社の安定した基盤のもとで運営されていることが多く、長期的に働き続ける環境としても適しています。
A型事業所から一般企業や特例子会社への移行を検討する際は、こうした具体的な企業例を参考に、自分の希望や働き方に合った職場を選ぶことが大切です。

特例子会社で働くメリット

  • 支援が手厚い:障害特性に応じた環境が整っており、安心して働ける。
  • ステップアップのきっかけになる:A型よりも企業に近い環境で働けるため、一般企業就労への橋渡しになる。
  • 社会的評価のある職場:多くの大企業グループが設立しているため、安定性がある。

特例子会社の課題

一方で、注意したい点もあります。

  • 給与が低めのこともある:非正規雇用が多く、賃金が一般企業より低いケースも。
  • キャリアアップが限られる:昇進や職種変更が少なく、長期的な成長が難しい場合もある。
  • 「隔離」になってしまうことも:障害者だけの職場になりがちで、一般社員との交流が少ない。

特例子会社は「働きやすいけど、キャリアアップは少ない」と感じる人もいれば、「支援があるから安心して長く働ける」と感じる人もいます。自分の希望や体調に合わせて選ぶことが大切です。

一般企業での就労

一般企業に入る場合、障害を「公表するか・しないか」で働き方が変わります。

形態特徴こんな働き方をしたい人におすすめ
オープン就労障害を会社に伝え、配慮を受けながら働く形。支援機関や職場との連携が取りやすい。無理せず長く働きたい人、配慮を受けながら自分のペースで働きたい人
クローズ就労障害を公表せず、一般社員と同じ条件で働く形。周囲に知られずに仕事に集中できる。障害の影響が少なく、自分の力を試してみたい人、キャリアアップに挑戦したい人

一般企業では、「仕事の幅が広く、給料や昇進のチャンスも多い」一方で、配慮が少なかったり、理解不足な職場ではストレスを感じやすいという面もあります。

まとめ:自分に合った働き方を見つけよう

  • 特例子会社は、安心して働ける支援体制が整っており、一般就労への第一歩に向いています。
  • 一般企業(オープン就労)は、配慮を受けつつ幅広い仕事に挑戦できる環境です。
  • 一般企業(クローズ就労)は、障害を公表せずに働く形ですが、無理のない範囲で挑戦することが大切です。

A型事業所から次のステップに進む際は、特例子会社は「企業で働く第一歩としてサポートが整った環境」、一般企業は「より実践的にキャリアを築く環境」と考えると、自分に合った進路を選びやすくなります。

就職先を選ぶときは、「どんな支援があるのか」「どんな仕事ができるのか」「どのくらい長く働けそうか」等を確認しましょう。
A型事業所の職員や就労支援センター等に相談しながら、自分に合った職場を見つけることが、安定した就労への一番の近道です。

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