浜松・磐田を含む遠州地方は、
全国でも指折りで
「初盆(はつぼん)」を
盛大におこなう地域です。
その初盆の家で披露されるのが
「遠州大念仏(えんしゅうだいねんぶつ)」。
今回は、約400年の歴史がある
遠州大念仏の豆知識、そして
実は、障がいがあっても観覧しやすい
「遠州大念仏」の魅力を
ご紹介します。
パルモ葬祭:🔗知っておきたい! 遠州ならではの「盆義理(ぼんぎり)」マナー
👘「遠州大念仏」 知っておきたい基礎知識
「遠州大念仏」の始まりとは?
きっかけは、
元亀3年(1572年)に起きた
「三方ヶ原の戦い」(現在の
浜松市中央区三方原町近辺)です。
その「三方ヶ原の戦い」で
亡くなった人たちを
供養するために始まったと
伝えられています。
その後、先祖の霊を
弔うだけでなく、
農作物の害虫除けや、
悪い病気を追い払う願いも
込められるようになりました。
今では、
お盆の時期に行われる
遠州地方の大切な郷土芸能として、
受け継がれています。
👘「遠州大念仏」とは?
実際にはどんなことをするの?
初盆を迎えた家からの
依頼を受け、
浴衣や法被(はっぴ)姿の
「組(くみ)」と呼ばれる
30~50人の隊列が、
夕方から夜にかけて
その家に訪問し、念仏踊りで
故人の霊を供養します。
笛、鉦(かね)、
力強い太鼓の音に合わせ、
念仏を唱えながら舞う
「念仏踊り」を、
その家の庭先で奉納します。
その荘厳な踊りを見に、
近隣住民だけでなく
遠方からも見物人が
集まります。

「遠州大念仏の隊列」
浜松市のHPを参照し、Google geminiで作成
👉浜松市:🔗遠州大念仏
毎年「犀ヶ崖資料館前」で奉納踊りあり!
毎年7月15日には、
古戦場として知られる、
犀ヶ崖(さいががけ・浜松市中央区)で、
遠州大念仏保存会による、
勇壮な奉納が行われます。
2026年7月15日も、
開催が予定されています。
ぜひ予定に入れてみては?
<遠州大念仏 奉納>
開催日:2026年7月15日(水)
18:30~21:00 観覧無料
会場:犀ヶ崖資料館前
浜松市中央区鹿谷町25-10
駐車場:専用駐車場なし
問い合わせ先:犀ヶ崖資料館
☎️053-472-8383
@S(アットエス):🔗遠州大念仏<犀ヶ崖>
浜松市:🔗犀ヶ崖(さいががけ)資料館
👘【余談】なぜ「7月」と「8月」がある?お盆の不思議
遠州大念仏が行われる時期は
地域によって、
「7月の新盆」と、
「8月の旧盆」に分かれます。
その違いをご紹介します。
明治時代の暦(こよみ)の変更に関係がある!
明治時代、日本では
旧暦(太陰太陽暦・たいいんたいようれき)
から、現在使われている
新暦(グレゴリオ暦)へ
切り替わりました。
もともと旧暦の7月15日頃に
行われていたお盆は、
新暦にすると約1か月早い時期に
なってしまいます。
そのため、都市部などでは
新暦の7月のお盆が定着し、
多くの地域では従来の季節感に近い
8月に行う「月遅れ盆(旧盆)」として
受け継がれました。
遠州大念仏も、
依頼したご家庭の地域の
お盆時期に合わせておこなわれるので、
7月と8月の両方でみることができます。
国立国会図書館:🔗日本の暦 江戸から明治の改暦
【超余談】太陰太陽暦(たいいんたいようれき)とグレゴリオ暦の違い
ざっくり言うと、
太陰太陽暦(旧暦)は
月の満ち欠けを基準にした暦。
グレゴリオ暦(新暦)は
太陽の動きを基準にした暦です。
<太陰太陽暦>
新月から次の新月まで
(約29.5日)を
1カ月と数えます。
そのため1年は約354日となり、
季節とのずれが生じるので、
数年に一度「うるう月」という
1か月を入れて調整していました。
<グレゴリオ暦>
現在の世界的な暦です。
地球が太陽の周りを一周する時間が、
約365.24日(=約365日と6時間)
=太陽年なので、365日を
基本の1年とします。
でも、1年を365日と決めると、
1年で6時間ずつずれるので、
6×4で24時間=4年に一度、
うるう年(2月29日)を入れて
調整します。
※ただし西暦年が100で割り切れ、
かつ400で割り切れない年は
うるう年としない。
7月にお盆がある地域
浜松市の中心部や、
磐田市中心部などでは、
7月13日〜15日頃の時期に、
遠州大念仏が行われます。
街中エリアにお住まいの方は、
7月が大念仏を観る狙い目です。
8月にお盆がある地域
浜松市の北部
(旧引佐郡や天竜区など)や、
森町、磐田市・袋井市の、
多くの地域では、
8月13日〜15日頃の、
「旧盆(きゅうぼん)」の
時期に行われます。
農業が盛んだった地域では、
7月はまだ仕事が、
忙しい時期だったため、
「1ヶ月遅らせて、
落ち着いた8月にお盆をしよう」
という習慣が今も残っています。

写真:中日新聞WEB版より
👉遠州のお盆7月?8月? 8年かけ町ごと調査、浜松の鈴木さん解明
👘遠州大念仏は浜松だけじゃない
遠州大念仏は、主に
浜松市と磐田市を中心に、
袋井市など、天竜川を挟んだ
広いエリアで、
今も行われています。
それぞれの地域や、
「組(保存会)」によって
浴衣が違ったり、
太鼓の叩き方やステップが
少しずつ違ったりするのも、
興味深いポイントです。
森町では「組」は
なくなってしまいましたが、
浜北の保存会の大念仏が
森町で観られることも。
浜松市:🔗遠州大念仏
磐田市:🔗無形民俗文化財
袋井市社会科補助資料集デジタル版:🔗木原大念仏
森町:🔗39 森の祭・かさんぼこ
👩🦼遠州大念仏は「バリアフリー満載!」
基本的に遠州大念仏は、
犀ヶ崖資料館前の
奉納などを除いては、
知り合いや親族という、
ある程度分かっている
お宅の庭先で観覧するため、
障がいのある方にとって、
観覧しやすい環境があります。
庭や屋外だから「気兼ねがいらない」
障がいがあるとお出かけの際、
周囲への気兼ねや
バリアフリーの状態など、
心配事が尽きません。
でも、民家の庭先で行われる
「遠州大念仏」は、
観覧位置が自由!
自分が一番居心地の良い場所で
楽しめます。
万が一途中で体調が悪くなっても、
いつでもその場を
気兼ねなく離れられます。
段差の心配が少ない「フラットな観覧」
遠州大念仏が披露されるのは、
初盆を迎えた個人宅のお庭、
あるいは地域の施設の広場や
公園などです。
基本的には平らな地面の上から
観覧するので
コンサート会場のように
「車いす用のスペースあるか」など
心配する必要がありません。
「音」と「迫力」を五感で楽しめる
言葉でのコミュニケーションが
難しい方や、
視覚に障がいがある方でも、
遠州大念仏は思い切り楽しめます!
お腹に響く太鼓の振動、
夜空に響く笛の音、
そして目の前での踊り。
遠州大念仏のダイナミックな臨場感は、
まさに「五感」で味わう
エンターテインメントです!
👩🦼安心して楽しむために!知っておきたい注意点とコツ
障がいのある方が
遠州大念仏を
安全に楽しむためには、
いくつかポイントがあります。
「聴覚過敏」への対策
遠州大念仏の最大の魅力である
「太鼓の音」ですが、
音が大きいため、
聴覚過敏がある方にとって
パニックの原因と
なることもあります。
<対策>
念のために「イヤーマフ」などを、
持参し、前の方は避けて、
少し後ろからその踊りを、
観覧する方法でも、
十分に雰囲気と迫力を、
楽しむことができます。
移動ルートの事前確認
大念仏がおこなわれる際、
専用の駐車場の用意はほぼありません。
<対策>
近所での開催がある場合は、
そこを狙って車を使わずに
見に行くのがベストです。
犀ヶ崖資料館前の奉納などを
車で観に行く場合は、
資料館近隣の
コインパーキングの情報を
あらかじめ調べておきましょう。
夜間の熱中症と虫よけ対策
遠州大念仏は
夕方から夜にかけて行われますが、
遠州の夏は夜でもかなり蒸し暑いため、
体温調節が苦手な方や、
車いすに座りっぱなしで
背中に熱がこもりやすい方は、
注意が必要です。
<対策>
ハンディファンや
冷たい飲み物を用意しましょう。
野外での虫刺されを防ぐため、
虫よけスプレーや
長ズボンの着用などの対策も
大切です。

Created by Author & Google gemini
👘【まとめ】障がいを超えて届く「遠州大念仏」の魅力
私の祖父の初盆の時、
実家の庭で
「遠州大念仏」が披露されました。
かつて大念仏の組で
横笛を吹いていた祖父のために、
父が保存会へ依頼したのです。
あの荘厳な演奏と踊り、そして
実家の庭が人で一杯になったのを
今でも覚えています。
自分が障がいを抱えて、
改めて遠州大念仏は
「障がいがあっても
観に行きやすい芸能」
だと気づきました。
もし、近所で大念仏がある時は、
よかったら出かけてみませんか?、
遠州地方が誇る唯一無二の熱気を、
ぜひ体感してほしいです。
<関連記事>
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飾られたアート作品も、
とても観やすい芸術です!
<参考記事>
・パルモ葬祭:🔗知っておきたい! 遠州ならではの「盆義理(ぼんぎり)」マナー
・@S(アットエス):🔗遠州大念仏<犀ヶ崖>
・浜松市:🔗犀ヶ崖(さいががけ)資料館
・国立国会図書館:🔗日本の暦 江戸から明治の改暦
・中日新聞:🔗遠州のお盆7月?8月? 8年かけ町ごと調査、浜松の鈴木さん解明
・浜松市:🔗遠州大念仏
・磐田市:🔗無形民俗文化財
・袋井市社会科補助資料集デジタル版:🔗木原大念仏
・森町:🔗39 森の祭・かさんぼこ


