就労継続支援A型事業所 株式会社メジャーサポートサービス 浜松事業所

はじめに

コミュニケーションの難しさ、周囲の理解のなさ、そして職場での孤立感。ASDを持つあなたは、傷つくような場面に直面することも多いかもしれません。

「自分はどうしてこんな風に感じてしまうんだろう?」

「このままでは、居場所がない…。」

そんな不安を抱えながら、毎日を過ごしていませんか?

私は、就労継続支援A型事業所で職業指導員をしています。ASDの方と一緒に仕事をする中で、特定分野での圧倒的な興味や知識、細部にまでこだわる姿勢、原理原則で物事を考えるなど、とても頼りになると感じています。

ただ、五感が敏感なことで音や匂いにストレスを感じたり、人間関係にストレスを感じたりしている人もいるように感じます。

このブログでは、ASDとストレスの関係性について取り上げたいと思います。このブログを通して、ASDについて理解が深まればと感じています。

本ブログ記事を読むにあたって注意点があります。障がい特性だけで、その人を判断することはできません。特性の一部を紹介しますが、参考程度に受け止めて頂けたらと思います。

感覚過敏

ASDの方の中には、五感に対してとても敏感な方がいます。「感覚過敏」と言われたりします。例えば、以下のような感覚が過敏になり、日常生活に支障をきたすことがあります。

聴覚過敏: 騒音や人の声、車の音などが不快に感じる

視覚過敏: 強い光や蛍光灯、特定の色などが不快に感じる

触覚過敏: 服のタグや人の肌触りなどが不快に感じる

嗅覚過敏: 強い匂い、香水、タバコの煙などが不快に感じる

味覚過敏: 特定の食べ物や調味料の味が不快に感じる

感覚が鋭いと言うのは、才能の一つだと個人的には思います。ただ、日常生活に支障をきたすのは辛いですよね。

まずは、自分がどのような感覚に過敏なのかを知ることが大切です。感覚日記をつけるなどして、原因を特定しましょう。

自分が苦手な感覚(感覚過敏)を知ることができたら、対策を考えてみましょう。 例えば、騒音が多い場所や、強い光が当たるところなどは避けましょう。どうしても避けられない場合は、耳栓やサングラス、マスクなどを活用しましょう。

私たちの事業所でも、音が苦手な人がいます。そういった方には、仕事中にイヤホンを着けて頂いています。

もし感覚を和らげることができるようなら積極的に取り入れても良いかもしれません。例えば、音楽を聴いたり、アロマテラピーを取り入れたり、好きな色の服を着たりすることで、感覚を和らげることができるかもしれません。

コミュニケーションの難しさ

ASDの方は、論理的に考えることが得意である一方、直感的なことを理解するのが苦手なように感じます。

非言語コミュニケーション(表情や声のトーン、ジェスチャーなど)を理解するのが苦手だったり、空気を読むことが苦手であるように感じます。そのため、次のような場面を苦手とし、ストレスを感じることがあります。

初対面の人との会話の場面では、 相手の表情や言動を理解できず、何を話せばいいのか分からなくなる。

冗談や皮肉などは、言葉の通り受け取りやすいので、 相手の真意を理解できず誤解が生じてしまう。

まずは、コミュニケーションについて学ぶことも良いですね。コミュニケーションには、暗黙の了解に基づいたルールがあります。こうしたルールを学ぶことで、誤解を減らすことができます。

次に自分のコミュニケーションスタイルを理解することです。 自分がどのようなコミュニケーションの仕方をするのかを理解することで、相手に自分の考えを伝えやすくすることができます。

コミュニケーション手段を工夫する: 話が苦手な場合は、メールやチャットツールなどを活用するのも有効です。

社会性の難しさ

ASDの方は、社会的なルールや規範を理解するのが苦手だったり、場の空気を読むことができなかったりすることがあります。そのため、以下のような場面で社会性に困難を感じ、ストレスを感じることがあります。

集団生活では、周囲の人の迷惑を考えずに行動してしまうことがある。

人間関係では友達を作るのが苦手だったり、トラブルに巻き込まれやすかったりする。

就職活動や職場での人間関係:では、社会的なルールやマナーを守るのが難しかったり、上司や同僚とうまくコミュニケーションが取れなかったりする。

社会性スキルトレーニング(ソーシャルスキルトレーニング)では、社会的なルールや規範、コミュニケーションの仕方などを学ぶことができます。会社に就職しても困らない技能を身につけることで、ストレスを感じやすい場面を減らすことができたら良いですよね。

自分の得意分野を活かせる仕事や活動を見つけることで、社会の中で自信を持つことができます。

環境の変化

ASDの方は、環境の変化に適応するのが苦手です。引っ越しや転職など、生活環境が大きく変化すると、強いストレスを感じてしまうことがあります。

事前に準備をする: 環境が変化する前に、できる限り準備をしておきましょう。新しい環境について情報収集したり、実際に足を運んでみたりすることで、不安を軽減することができます。

環境の変化は避けられないものです。変化を受け入れ、新しい環境に慣れるようにしましょう。また、周囲の人にASDの特性を理解してもらい、協力を得ることが大切です。

まとめ

ASDの方は、様々な場面でストレスを感じやすい傾向があります。しかし、適切な対処法を身につけることで、ストレスを軽減し、日常生活を充実させることができます。

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