【ライブ】これはお得!JR乗車券障がい者割引とは?ライブ遠征がもっと自由に!

制度について

好きなバンドのライブに行きたい。でも、障害があって収入が限られ、チケット代や交通費を考えるとあきらめてしまう…。そんな経験はありませんか?

そんなときに役立つのが、JRの障がい者割引制度です。
制度の名前は知っていても、「どう使うのかよくわからない」という方も多いのではないでしょうか?

実は2025年4月1日から、精神障害者保健福祉手帳を持つ方も対象になりました
これまで身体障害者手帳や療育手帳をお持ちの方が対象だったこの制度が、精神障害のある方にも広がったことで、通院や旅行、ライブ遠征の自由度が一気にアップ!

この記事では、割引を受けるための条件や、きっぷの買い方、利用方法をわかりやすく紹介します。
便利な制度を活用して、もっと自由に外出を楽しんでみませんか?

🚃精神障害者も対象に!JR割引制度の拡大

新制度のポイント:精神障害者保健福祉手帳でも割引が適用

精神障害者保健福祉手帳とは?
精神障がいのある方が、福祉サービスや税制優遇などの支援を受けやすくするための公的な証明書です。

新しい割引制度の概要(2025年4月施行)
これまで精神障がいの方はJRの「障がい者割引」の対象外でしたが、令和7年(2025年)4月より以下の条件で割引を受けられるようになりました。

  • 対象者:精神障害者保健福祉手帳を持つ方
  • 割引率:5割引

お持ちの手帳が以下の場合は適用外

  • 有効期限が切れた手帳
  • 写真が貼付されていない手帳
  • 第1種、第2種の記載がない手帳 (令和7年4月1日以前に発行の手帳には記載がないことがあります。詳しくはお住まいの自治体にご相談ください。)

割引の詳細

割引の内容は、手帳の種類や年齢、移動距離、介助者の有無などに応じて、割引内容が異なります
身体障害者手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳をお持ちの方は、基本的に同じ割引が受けられます。
なお、精神障害者保健福祉手帳による割引は、今回が初めての対象となります。

障がいのある方すべてが、安心して移動できるように――そんな思いから生まれた、新しい取り組みです。

<精神障害者保健福祉手帳を所持している方>


<第1種と第2種の違い>

第1種:精神障害者保健福祉手帳 1級の方
第2種:精神障害者保健福祉手帳 2級または3級の方

<割引の概要

  • 第1種の精神障害者と介助者が移動する場合:普通乗車券 回数乗車券 普通急行券 定期乗車券(小児定期乗車券を除く)が割引
  • 12歳未満の第2種精神障害者と介助者が移動する場合:定期乗車券(小児定期乗車券を除く)が割引
  • 第1種又は第2種精神障害者本人のみが、一人で片道100キロ以上移動する場合:普通乗車券が割引(精神障害者本人のみが片道100キロ以内の移動の場合は、割引適用外)
  • 割引率:5割引(本人と介助者が移動する場合はそれぞれ5割引。本人と介助者の乗車駅と降車駅が同一の場合に限る)
  • 新幹線の特急券や寝台券は割引対象外(新幹線では、普通乗車券部分のみ適用。)
  • 詳しくはこちら▶️JR東海 精神障害者割引

<身体障害者手帳を所持している方>

<第1種と第2種の違い>

第1種と第2種の区分については、障害の内容により異なります。お手持ちの手帳に記載がありますので、そちらをご確認ください。また、詳細は以下でもご確認いただけます。
▶️福ナビ 第1種・2種 身体障害者・知的障害者

<割引の概要

  • 第1種の身体障害者と介助者が移動する場合:普通乗車券 回数乗車券 普通急行券 定期乗車券(小児定期乗車券を除く)が割引
  • 12歳未満の第2種身体障害者と介助者が移動する場合:定期乗車券(小児定期乗車券を除く)が割引
  • 第1種又は第2種身体障害者本人のみが、一人で片道100キロ以上移動する場合:普通乗車券が割引(身体障害者本人のみが片道100キロ以内の移動の場合は、割引適用外)
  • 割引率:5割引(本人と介助者が移動する場合はそれぞれ5割引。本人と介助者の乗車駅と降車駅が同一の場合に限る)
  • 新幹線の特急券や寝台券は割引対象外(新幹線では、普通乗車券部分のみ適用。)
  • 詳しくはこちら▶️JR東海 身体障害者割引

<療育手帳を所持している方>

<第1種と第2種の違い>

第1種と第2種の区分については、お住まいの自治体へご確認ください。
浜松市の場合はこちら▶️浜松市 療育手帳について

<割引の概要

  • 第1種の知的障害者と介助者が移動する場合:普通乗車券 回数乗車券 普通急行券 定期乗車券(小児定期乗車券を除く)が割引
  • 12歳未満の第2種知的障害者と介助者が移動する場合:定期乗車券(小児定期乗車券を除く)が割引
  • 第1種又は第2種知的障害者本人のみが、一人で片道100キロ以上移動する場合:普通乗車券が割引(知的障害者本人のみが片道100キロ以内の移動の場合は、割引適用外)
  • 割引率:5割引(本人と介助者が移動する場合はそれぞれ5割引。本人と介助者の乗車駅と降車駅が同一の場合に限る)
  • 新幹線の特急券や寝台券は割引対象外(新幹線では、普通乗車券部分のみ適用。)
  • 詳しくはこちら▶️JR東海 知的障害者割引

🎫 実際どう使う?JR乗車券の割引方法

片道100キロを超える移動:みどりの窓口や旅行会社で購入が必要

遠征や旅行などで片道100km以上の移動をする際は、割引きっぷを希望することを窓口で伝え、手帳を提示してください。(介助者の割引も受ける場合は、その際に介助者分の割引切符も購入します。)

乗車券と新幹線の指定席特急券を一緒に購入する場合は、乗車予定日の1か月前の午前10時から購入できます。月によって発売開始日が異なることもありますので、ご注意ください。

詳しくは、ご利用の窓口でご確認ください。

<割引切符購入可能窓口>

片道100キロ以下の移動:駅の自動券売機で対応可能

片道100キロ以下の移動でも、第1種の方が、介助者と移動する場合のみ割引があります。(本人と介助者の乗車駅と降車駅が同一の場合に限る。)

この場合の切符の購入は、乗車日当日しか買えません。

しかし、先ほどの窓口でなくても、自動券売機で割引切符が購入できます。☝️ポイントは子供料金の切符を2枚買う

  • 自動券売機で子供用の乗車券を2枚購入
  • 駅員さんのいる改札で手帳と切符を提示
  • 本人と介助者は改札を通れる

事前に窓口に行く必要がなく、比較的スムーズに利用できます!詳しくはこちら

新幹線の利用に朗報!障がい者手帳を所持していても先に予約できる「EX予約」

「EX予約(エクスプレス予約)」は、東海道・山陽・九州新幹線(東京〜博多間など)の会員制ネット予約サービスです。

これまでEX予約では、特急券と一緒に乗車券も自動で購入される仕組みだったため、障がい者割引を使いたい方には利用しづらいものでした。

しかし、現在は特急券(指定席券)のみを先にEX予約で購入できるようになり、割引乗車券を別途窓口で買うことで、障がい者割引と併用できるようになりました。

また、EX予約に必要な「JR東海エクスプレス・カード」について、障がい者手帳を所持している場合は通常年会費1,100円 (税込)を年会費無料で利用できます。

しかし、少しだけ利用にコツが必要です。詳しくは以下をご参照ください。

< 利用時のポイント(障がい者割引でEX予約を使う)>

  • 障がい者割引を使用する場合、EX予約で予約する際、 特急券(e特急券)のみの予約とします。
  • 障がい者割引の乗車券は、窓口で別途購入する必要があります。
  • 予約・利用には、エクスプレス・カードの入会と会員登録が必要です。
  • e特急券は、予約後から使用するまでの間にみどりの窓口、または券売機で発券します。

<当日の使い方>

  1. みどりの窓口などで、事前に障がい者割引の乗車券のみを購入
  2. 事前にEX予約で予約したe特急券を発券(新幹線切符の自動券売機で可能。みどりの窓口なら手順「1」の時に一緒に発券してもらうことも可能)
  3. 乗車時、新幹線の改札で、e特急券と乗車券を重ねて通します

詳しい手続きや申込み方法については、以下のJR東海の公式サイトをご確認ください。

▶️EX予約 はじめての方へ ▶️e特急券について ▶️身体障害者割引の乗車券を「エクスプレス予約」で予約できますか?

📓割引利用時の注意点

手帳の提示は必須

どの購入方法でも、精神障害者保健福祉手帳や身体障害者手帳、療育手帳の原本の提示が必要です。スマホの写真やコピーは使用できないので、忘れずに原本を持っていきましょう。

介助者の割引にも条件がある

介助者の割引は以下のようなケースに限られますので、ご注意ください。

  • 本人と同時に移動する(乗車駅と降車駅が同一)
  • 定期券の場合、同一行程で通勤通学することが前提

割引乗車券の購入は、必ず窓口に行く必要がある

現在、障害のある方がJRの割引乗車券を購入するには、必ず窓口に出向いての購入となります。
しかし、みどりの窓口の数が減っていることや、訪日観光客の増加により、窓口が混雑しやすくなっています。

このため、オンラインでの購入や、事前に障害者情報を登録できる仕組みを求める声が多くありますが、現時点でも実現されていません。

先程のご案内にある通り、JTBなど一部の旅行会社では、比較的スムーズにJR券を購入できる場合もあるため、負担を減らす手段として活用してみてください。

🚅【まとめ】ライブ遠征はもう諦めなくていい!

障がいのある方にとって、移動には体力や費用の負担がつきものです。

今回、精神障害者保健福祉手帳をお持ちの方もJRの割引が使えるようになり、ライブ遠征や移動がぐっと身近になりました。

「遠征は贅沢」なんて思わなくて大丈夫。
大切な人や好きなことに会いに行く時間は、あなたの毎日を豊かにしてくれます。

この制度変更をきっかけに、「行きたい」を叶えてみませんか?