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当事者同士だからこそできる「ピアカウンセリング」とは?

当事者同士だからこそできる「ピアカウンセリング」とは?

はじめに

この記事では、「ピアカウンセリング」とは何かを解説していきます。聞き馴染みのない言葉かと思いますが、隅から隅までわかりやすく解説していきますのでぜひ最後までご覧ください!

ピアカウンセリングとは?

「ピアカウンセリング」という言葉を聞いたことあるでしょうか?「ピア」とは「仲間」や「同僚」という意味です。つまり、「ピアカウンセリング」とは、障がい者自身がカウンセラーとなることによって、同じ境遇にある者同士で当事者同士にしかわからない痛みや悩みを分かち合い、支えあうために行われるカウンセリングのことです。

ピアカウンセリングの歴史

さて、「ピアカウンセリング」の他にも「ピアサポート」という言葉があります。ピアサポートとは、ピアカウンセリングを含む、より広い枠組みでの活動のことです。ピアカウンセリングの歴史について理解するためには、ピアサポートの歴史も知る必要があります。

ピアサポートの起源は、1923年のアメリカまでさかのぼります。うつ病で精神病院への入院を経験したビアーズという人が、当時の病院内での精神病患者の扱いの酷さを訴えるために書いた手記を発端に精神衛生運動が起こりました。

つまり、ピアサポートの源流とは、「精神障害がい者の権利を守ること」だったわけです。

また、デンマークでは1950年代、知的障がい児が収容施設の劣悪な環境下におかれていることに抗議する「知的障害者の親の会」が発足しました。その活動を知ったバンク・ミケルセンがノーマライゼーション(障がい者を排除するのではなく健常者と同じように生活できるように支援する)を提唱し、1959年には障害者に普通の生活を送る権利を保証する「1959年法」が制定されました。

さらに、時を同じくしてスウェーデンでも、当事者組織の「スウェーデン全国知的障害者協会(FUB)」が知的障がい者の教育や訓練の機会の損失に異を唱え、政府の代わりにそれらの支援をしていました。1952年にストックホルムで設立されたFUBは、1956年には全国に支部を置く全国組織に成長し、1968年には行政に介入する力をつけるに至ります。

このように、北欧で起こったノーマライゼーションの推進運動とともに、ピアサポートの対象は知的障がいの領域にも広がって行きました。

そして、1970年代のアメリカでポリオ患者のエド・ロバーツが同じ障害を持つ仲間たちとともに「自立生活センター」を作ったのをきっかけに、「自立生活運動」が起こりました。自立生活運動は「障がい当事者こそが障がい福祉の担い手になるべきであり、どんな援助を受けてどのように生きていくのかも障がい者自信が決めるべきだ!」という理念の元に展開されました。

この時の障がい者が障がい者に福祉支援を提供するという動きから、ピアカウンセリングの概念や手法が確立されました。また、アメリカでの自立生活運動に共鳴するように、ピアサポートの輪は世界中へと広がっていきました。

1990年代には日本でもピアカウンセリング講座が行われるようになりました。こうして、ピアカウンセリングが全国に広まっていくことになります。今日では、それぞれの市町村で病気や障がいに限らず、いじめ被害や引きこもりなどの様々な領域においてピアカウンセリングサービスを利用することができます。

ピアカウンセリングの特徴

ピアカウンセリングは始まってまだ60年にも満たない試みです。障がい者自身がカウンセラーとなって行うという手法が画期的であることは間違いないですが、当然メリットとデメリットが存在します。

ピアカウンセリングのメリット

  • 対等な「仲間」として話ができる

相談者とピアカウンセラーは同じ病気や障がいを持つ仲間です。従来のカウンセリングと違って対等な立場で話ができるので、他の人には言えなかったことでも相談・吐露することができます。また、そもそもカウンセリングを受けるということ自体の心理的ハードルが大きく下がります。

  • 同じ体験を共有できる

お互いに同じ病気や障がいを抱えているので、それに伴うつらさや苦しみをダイレクトに分かち合うことができます。

  • 実体験に基づいたアドバイスができる

従来のカウンセリングでは理論や統計からのアドバイスをするのが限界ですが、ピアカウンセラーは当事者の立場からの実体験に基づいたアドバイスを示すことができます。

ピアカウンセリングの大きなメリットはこの3つでしょうか。キーワードは、「対等」「共感」です。

ピアカウンセリングのデメリット

  • 適切な距離感を保つのが難しい

ピアカウンセラーと相談者は同じ障がいを抱える仲間として、強い「つながり」を構築することが可能ですが、それが強すぎると依存関係に陥るなどかえって状態が悪化してしまうリスクがあります。そうならないためにはお互いに適切な距離感を保ち続ける意識が大事になってきます。

  • カウンセラーのケアが必須

ピアカウンセラーは相談者の体験や気持ちに強く共感することができますが、それはピアカウンセラー自身の過去のつらさを思い起こすきっかけにもなりえます。話を聞く側が病んでしまっては元も子もありませんから、専門医や専門のカウンセラーなどによるケアが必要です。

  • 専門性に欠ける

ピアカウンセラーも一定の訓練や研修をこなしてはいますが、やはり専門のカウンセラーと比べると専門知識の量や「医学的な正しさ」では劣ってしまいます。しかし、「感情的な正しさ(心地よさ)」では確かに優れているはずですので、自分に必要なカウンセリングがどのようなものなのかを一度考えてみましょう。

以上3つが主なデメリットだと思います。キーワードは「過度な共感」と「非専門性」です。

ピアカウンセリングの活用

では、ピアカウンセリングはどこで受けられるのでしょうか?

  • 各市町村の相談窓口

ほとんどの市町村が相談窓口を設けています。市町村が指定する講座を受講したピアカウンセラーによるカウンセリングを受ける事ができます。市町村主導のため信頼性が高く、誰でも気軽に相談することができます。

  • 就労支援事業所

就労支援事業所が職員としてピアカウンセラーを抱えている場合もあります。いざという時の悩みや感情のはけ口を確保することはとても大事なことですから、事業所選びの1つの指標にしてみるのもいいかもしれません。

  • その他の民間団体

ピアカウンセラーを養成している民間団体もたくさんあり、そこに所属しているピアカウンセラーにカウンセリングをしてもらうことも可能です。

さいごに

いかがだったでしょうか。ピアカウンセラーはいわば「なんでも話せてなんでもわかってくれる」存在です。上手く活用できればとても心強い仲間となってくれること請け合いでしょう。

私も障がいを抱えながら生きているわけですが、そんな私が書いたこの記事が少しでもあなたの力になっているなら嬉しい限りです。

では、次回の記事でまたお会いしましょう!

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