この記事では障害者手帳取得までの流れとその活用方法について解説します。「障害手帳を取りたいけど手続きが難しそうでよくわからない」、「そもそも障害者手帳ってなに?」という人はぜひ最後までご覧ください。
目次
障害者手帳の種類
障害者手帳には、持っている障がいによって「身体障害者手帳」、「療育手帳」、「精神障害者保健福祉手帳」の3種類があり、さらに障がいの度合いによってそれぞれ等級が割り振られます。
身体障害者手帳
身体に障がいが認められた場合に交付されます。等級は1級から7級まであり、原則更新は必要ありません。等級の判定基準は障がいの種類によって異なります。
療育手帳
知的障がいが認められた場合に交付されます。等級は重度(A)とそれ以外(B)があり、年齢に応じて更新が必要です。
精神障害者保健福祉手帳
精神障がいが認められた場合に交付されます。等級は1級から3級まであり、一定期間ごとの更新が必要です。等級の判定基準は、1級が「常に介助を必要とする程度」、2級が「日常生活に著しい制限を受ける程度」、3級が「日常生活または社会生活に制限を受ける程度」となっています。ちなみに、私の手帳は精神の3級です。
障害者手帳の取得手順
ここからはいよいよ手帳取得までの手順を説明していきます!手帳の種類によって申請手順が異なるので注意が必要です。また、自治体によっても必要書類などが若干違う場合があるので、自分が住んでいる市町村の申請手順がどうなっているかは確認するようにしてください。今回はMSS浜松がある浜松市での申請方法を紹介します。
身体障害者手帳/精神障害者保健福祉手帳の場合
1.必要書類を揃える
まずは各種書類を揃えましょう。必要書類は以下の通りです。
- 診断書
各行政センターで受け取ることができる他、以下のリンクからもダウンロードすることができます。
身体障害者手帳:障害者手帳について/浜松市
精神障害保健福祉手帳:精神障害者保健福祉手帳/浜松市
- 写真
サイズはタテ4cm×ヨコ3cm、上半身・無背景・無帽・申請前1年以内のものにしましょう。
- マイナンバーを確認できる書類
マイナンバーカードかマイナンバー通知票を用意しましょう。
- 身元を確認できる書類
マイナンバーカードや運転免許証などの身元を証明できるものを用意しましょう。私はマイナンバーカードも運転免許も持っていないので戸籍謄本を使いました。
2.診断書を作成する
医師に診断書の作成をお願いしましょう。
3.申請をする
1と2で揃えた書類を行政センターに提出します。
4.交付
審査の結果、障がいが認定されれば手帳が交付されます。申請から交付までにかかる時間の目安は1〜2ヶ月程度です。
療育手帳の場合
1.行政センターに申請する
各行政センターに申請します。写真(タテ4cm×ヨコ3cm、上半身・無背景・無帽・申請前1年以内のもの)と認め印が必要になるので忘れないようにしましょう。
2.判定機関で面接を受ける
障がいの程度の判定のために判定機関で面接を受けます。面接には保護者などの本人の成育歴がわかる人の同席が必要になります。また、手帳更新のたびに面接を受ける必要があります。
3.交付
面接から3週間ほどで手帳が交付されます。
障害者手帳でできること
障害者手帳を持っていると様々な支援やサービスを受けることができます。「障害者手帳を取ると何が変わるの?」というのはあなたも気になるところだと思います。障害者手帳でできることは大きく分けて5つあります。
医療費をはじめとした各種助成金
医療費の負担額が減ったり、補助具・リフォーム費用(手すりやスロープの設置の際)の給付を受けられます。障がいと一生付き合っていくとなると、当然長期に渡る通院が必要ですから、医療費の負担額が減るのはとてもありがたいですね。
一部税金の軽減
納税者本人かその扶養家族が障害者手帳を持っていると、所得税と住民税の控除を受けることができます。また、手帳を所持している本人は自動車税の軽減も受けることができます。
障がい者雇用で働く
就職や転職の際に障がい者枠に応募できるようになります。障がいを抱えて働く場合、障がい者雇用で働くのが一般枠での就職に比べて職場定着率も高くておすすめです。障がい者の一般就労については他の記事に詳しく書いてありますのでこちらもぜひご覧ください。
おすすめ記事:障がい者の一般就労、障がいのことを公開すべき?
ちなみに、福祉就労(継続就労支援・就労支援)には手帳は必要ありません。メジャーサポートサービス浜松ももちろん手帳がなくても利用できます。手帳を持っていないという方でもお気軽に見学・体験をご相談ください。
お申し込みはこちら▶静岡(浜松) – 就労継続支援A型事業所メジャーサポートサービス
様々な割引が受けられる
障害者手帳を提示すると、公共交通機関、観光名所、レジャー施設などの様々な所で割引を受けることができます。私は事業所にはバスで通っているのですが、障害者手帳を持っているので障がい者料金で利用できています。
本人確認書類として使用できる
障害者手帳は本人確認書類として使用することもできます。私は運転免許証を持っていないので、これができるおかげで地味に助かっています。
さいごに
いかがだったでしょうか。障害者手帳の取得は、「自分は障がい者だ!」と声高に宣言するようで抵抗がある人もいるかもしれません。それでも私は障害者手帳の取得にはメリットしかないと思っています。
障がいと上手く付き合っていくための最初のステップは、「障がいを受け入れる」ことです。その上で、「自分はどうやって生きていったら幸せなのか」を考えることが大切なんだと思います。障害者手帳を持つということは、単に福祉サービスを受けられるようになるだけでなく、そのきっかけにもなってくれるんじゃないでしょうか。
では、次回の記事でまたお会いしましょう!